師匠で清々しいなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の師匠で清々しいな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月16日の時点で一番の師匠で清々しいなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.1 1 師匠で清々しいなアニメランキング1位
魔王学院の不適合者(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (653)
2635人が棚に入れました
二千年の時を経て蘇った暴虐の魔王――だが、魔王候補を育てる学院の適性――《不適合》!?人を、精霊を、神々すらも滅ぼしながら、延々と続く闘争に飽き、平和な世の中を夢見て転生した暴虐の魔王「アノス・ヴォルディゴード」。しかし二千年後、転生した彼を待っていたのは平和に慣れて弱くなりすぎた子孫たちと、衰退を極めた魔法の数々だった。魔王の生まれ変わりと目される者を集め教育する“魔王学院"に入学したアノスだが、学院は彼の力を見抜けず不適合者の烙印を押す始末。さらには、伝説の魔王は自分とはまったくの別人という事になっていた。誰からも格下と侮られる中、ただひとり親身になってくれる少女ミーシャを配下に加え、不適合者(魔王)が、魔族のヒエラルキーを駆け上がる!!「摂理だろうと運命だろうと、奇跡だろうと、俺の眼前ではただひれ伏し消えるのみだ。」

声優・キャラクター
鈴木達央、楠木ともり、夏吉ゆうこ、松本忍、豊崎愛生、小清水亜美
ネタバレ

すがさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

馬鹿なッ!?暴虐のなろうが覇権を取るなど聞いたことがないぞッ!!

この夏期に私が最も生きがいとしてきたアニメ。

『魔法科高校の劣等生』のパクリみたいなタイトルと、それを誤魔化すかのように取り付けられた無粋すぎる副題。
最早ksアニメ臭しかしなかったのだが、蓋を開けてみれば、なかなかどうして、良作ではないか。
清々しいほどに万能なアノスを〈視〉ていると、30分など瞬く間に終わってしまった。

{netabare}そして、この作品の特徴として印象的なのが〈根源〉の概念だ。
“生命”とは異なる、その生物が持つ“魂”みたいなもので、これが滅ぼされない限りは、“命”を落としたとしても〈蘇生〉や〈転生〉をすることができる。

強すぎる治癒・回復能力は、作品の様々なバランスを壊しかねないため、本来は適度に自粛していくべきものである。
しかしこの作品、めっちゃ回復する。切り離された腕が瞬時に再生する。ドラ○ンボールすら集めずにヒトが生き返る。

アノスが敵を容易く葬り、流れるように〈蘇生(インガル)〉の魔法で蘇らせ、「さて」と会話を始める。お馴染みのシーンのファンは、私やファンユニオン以外にも大勢いたことだろう。

こんなにも好き放題やっておいて、なおも楽しいバトルものの作品を成立させている、高い技量を持った作者、そして、今回のアニメ化に関わった全ての人間に告ごう。

{netabare}「大義であった。」

{netabare}【余談】
{netabare}1話終了段階で続きが気になりすぎて、遂に「小説家になろう」に登録してしまった。
誤解がないように言っておくと、私個人としては、「なろう」というサイトにも、「なろう」原作のアニメにも、殆ど偏見は持っていない。

{netabare}結果論だが、アニメの内容を原作小説で先取りして読み進めることは、アニメをより楽しむための手段として意外にも有力な方法らしい。
原作者の文章は、動画や音声のみでは読解しきれない行間を、物理的に埋めてくれた。あとネタバレの対策にもなる。

それと、これ読んでて気づいたこと。
{netabare}『とある』とか、この手の作品に出てくる「変な語尾のキャラ」いるじゃろ?
これまで、この方法で簡易に行われている“キャラ付け”を見ても、「スベっていますことよ」「声優さん役作り大変そうだじぇ」としか思わなかったんだゾ。
いえ、その認識自体は今でも変わっていないのだけれど。
これ、根本的には「文章(小説)で誰が喋ってるか分かりやすくするための“キャラ付け”」だったアルね。活字とか全然読まないから今さら気づいたんだにゅ。

{netabare}ちなみにアニメの範囲は原作の3章まで。私は5章まで読み終えたところだが、面白さはさすがに3章がピークか。
正直なところ、2期はやらない方がよさそう……笑{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 22
ネタバレ

sukasuka さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最強魔王の名言集

最後まで見てから感想書こうと思っていたが、11話目があまりにアレだったので
我慢できなくなったわ(笑)
{netabare}「負けられません・・・・・こんな馬鹿げた歌になど!!!」 「うっうー♪」
久しぶりに画面の前で笑いが堪えきれなくなったwww
今期はデカダンスのBDを買うつもりだったが、何だか雲行きが怪しくなってきたので、
とりあえずこっちを買い揃える予定。
要所の台詞がいちいち名言になる主人公というのも格好いい。
声優さん(鈴木達央)の声もハマり過ぎ。
作画も平均以上は楽々クリア、というかよく動いてる。
ただ、OPとEDの曲に全く魅力がないというのは実に残念なわけで・・・。
どうせなら電波ソングにすればよかったのに。{/netabare}

■最終回まで観て
タイトルに「魔王」がつくアニメにハズレは少ない・・・なんてのをどこかで見たが、
俺の中ではまさに好感度の高い作品だった。
{netabare}繰り返すがOP曲とED曲以外はね。
さて、2期はありそうなのかなとネットで検索してみると、某アフィサイトに行き着く。
そこの元業界人(笑)によればほぼ無理なんだそうな。
制作のSILVER LINKは今年大当たり連発で続編予定が並び、とてもじゃないが
中途半端な作品に割くリソースはない。
円盤や配信など商業的な売り上げも、俺の予想だと負け組確定かな。
まぁ俺はBD買うけどねwww
唯一の望みは、KADOKAWA(電撃文庫)がなぜかこれをプッシュしているらしい。
書籍の販促と割り切って2期となれば御の字だが、その場合は制作スタジオが
変更になる可能性も大。
つーことで、俺の脳内では2期は無いorやらない方が無難という結論に至ったわ(笑){/netabare}

■続報
俺様予想を大きく裏切りまさかの2期決定、しかも分割2クール!
やっぱり電撃文庫のプッシュが効いてるのか?
それとも俺のような中年ファンユニオンが円盤を買い支えたからか?
まぁ何にしろ楽しみが増えて喜ばしいわ(笑)
アニプレックスYouTubeチャンネルにPVが出ているので観てみよう。
https://youtu.be/UeiFLMdQOWc

■更に続報
2023年1月放映開始だそうだ。
https://youtu.be/3SF4ZEWYXtw
なんでゴブリン倒しそうな声になっちゃったのwwwwwwwwww

投稿 : 2025/02/15
♥ : 15
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

魔王学院の劣等生

1話感想{netabare}
「ハーイみんな叩いて叩いてー」と言わんばかりの内容、なんで敵はそんなに見くびってくれるのかよく分からん。
3秒以内蘇生は「リスクなしで」が3秒以内ってことだぞ、内容ちゃんと見よう。
逆に終盤のゾンビからの蘇生、そんなことも出来るのか?ってかそっちはリスク無しでいいのか?は気になった。
といいつつ実は面白いのかも知れない?
いやぁ、主人公が両親と仲良いってだけで結構評価が上がっちゃうのはクソアニメの見過ぎで目が腐ってるのかもなぁ。
とりあえずミーシャは学友宅で食事して帰りが遅くなると家に連絡しといた方が良いと思った。{/netabare}

2話感想{netabare}
2話冒頭、良い話すぎて泣ける。
どうやら2千年の間に伝承や教義が事実と違うものに書き換えられてた模様、つまり何者かの陰謀が働いてる模様、不適合者や皇族優遇の差別主義なんてのもそれのせいか。
“魔法科高校~”ではそこら辺これといった事情もなく劣等生扱いしたせいで教育関係が無能揃いというアホみたいな話になっちゃったので、こっちでは「そうではないんです、事情があるんです」ってことを早目に説明したかった…のかな?
展開がすっごい早いw
えーっと“アスタリスク”じゃなくてもう片方の…“落第騎士の英雄譚”、あれも陰謀によって落第に追い込まれてたって話だった気がするが、あっちはこんなに話を急いでたっけかなぁ?
(アスタリスクはどっちかっつーと地下大会を最後に消息を断った姉を探す話だったような?)
この内容だと肝心になるのは「誰が歴史を改竄したか」で、それを明かすまでをアニメ範囲内に収めようとすると急ぎ足じゃないと間に合わないとかか?
明かさずに「続きは原作で」で終わられても困るので、ダイジェストなのは目を瞑るべき…なのかなぁ?
ダイジェストだったのに明かされないで終わる可能性もあるけどね。
まぁ陰謀を暴いてく話であるなら私は楽しめると思う、そうでなかったら…う~ん。
個人的に怪しいのは勇者…じゃなくて、その付き人が裏切ったんじゃない?と睨んでるけど、果たして当たるかのう。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
それにしても展開早い。
2話の最後からサーシャは死ぬ気か?と思ってたので(3話のミーシャに刺さった短刀の角度が絵的におかしくて、ハナから殺す気は無いことの表現なのかなーとも思ったし)、その後の言動不一致ぶりは気にはならなかったが、だからといって発動条件に「拒絶されること」は必要だったのかな?
消えた後に悲しまない様にってだけでも充分だったような…?
更には時空警察…警察じゃなくて神様だったけど、そんなんまで飛び出して来て、そこまでやる必要ある?と思わずには居られない。
過剰というかナンというか、作中では盛り上げよう盛り上げようと頑張ってるのだけど見てるこっちは他人事な気分。
それでも過去に飛んで改変する内容を数話かけて消費することなくパっと済ませた(済んだんだよね?)のはありがたいかな?
そのネタは“PSO2”“プランダラ”と連続で見たばかりなので、当分見たくないので…。
ってか強化人間ネタの発展系、クローン作って育てた後オリジナルへフィードバックするという設定ではあったけど、それでもやっぱり強化人間ネタには変わりなく、もう何度見ただろう、なにかお約束でもあるのかな。
まぁハッキリ言っちゃうか、ミーシャは“ロクでなし魔術講師と禁忌教典”のリィエルに似てない?デザインからして。
それはそうと魔法の名前が全然覚えられない、覚えとかないとマズいかな。{/netabare}

5話感想{netabare}
教育なのか洗脳なのか、ニセの歴史や価値観の影響は何処まで及んでるんだろう?学生の中には双子以外にもアノス派が居ても良いのでは?と思ってたら…アノス派居たー!
おお、痒い所に手が届くじゃないか。
最初からそこまで考えてたのかも知れないが、原作連載中に読者から指摘されて書いたとかだったりして?、ここら辺は連載モノの強みよねぇ。
といいつつアノス派(統一派)の思想の中心はアノスへのグルーピー的傾向が強いみたい、なんかこういう方のが学生らしくて微笑ましいw
これ、新キャラのレイがカップリングされる流れだ、アノス×レイかレイ×アノスかで熱い議論が交わされそう。
サーシャの元チームメンバーと合流することはあるのかな?
ところで前回、アインズ…じゃなくてアイヴィスが世間には死んだ扱いすることになって、学院側がどう動くか期待したのだがそっちはスルー?

でもって肝心の新キャラ、爽やかイケメン系だけどそんなでも二千年前も勇者側じゃなかったらしい。
というか5話冒頭、二千年前の回想だったのだけどあの段階でアノスは死ぬことを決めてて配下も承知してたのね。
ニセ歴史は二千年前の勇者側の誰かなんじゃね?と思ってたけど、魔王側に裏切り者が居た可能性も浮上して来た?
5話冒頭の剣士とレイは実は別人だなんてミスリードは…まさか無いよね?{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

67.4 2 師匠で清々しいなアニメランキング2位
錆喰いビスコ(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (203)
588人が棚に入れました
全てを錆びつかせる≪錆び風≫が吹き荒れる日本。人々は街や生命を蝕む錆に怯えながら暮らしていた。忌み嫌われる≪キノコ守り≫の一族の少年・赤星ビスコは、瀕死の師匠を救うため、全ての錆を浄化する霊薬キノコ≪錆喰い≫を求めて旅をしていた。旅の途中、忌浜(いみはま)で出会った美貌の少年医師・猫柳ミロもまた、大切な姉を蝕む錆の対処法を探していた。愛する者を救うべく、ふたりの少年が手を取る時、新たな冒険が始まる。人の心までは錆びつかない。

声優・キャラクター
鈴木崚汰、花江夏樹、近藤玲奈、富田美憂
ネタバレ

ネムりん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

最終話まで観ましたが.....

作画3.0点→3.5点(最終)

最後まで視聴したけど、他の作品から引用し過ぎたね...。
『ドロヘドロ』、『ナウシカ』、『AKIRA 』、『砂ぼうず 』、『FAIRY TAIL』と。
鉄人は『ナウシカ』の巨神兵だし、黒革がキノコに潰される所は『AKIRA』の名シーンそのものではっきり言ってしまえばやりすぎ。

オリジナルの世界観があるだけにオリジナルティーを出せていないという何とも皮肉な内容となってしまったが、良いところを見つけて点数付けるつもりでいたけど、さすがにこれは高い点数を付けられなかった。
"あにこれ"よりも評価者数が10倍超の辛口評価サイトで作品内容をかなり叩かれていたが、結果として全体の3/4以上の視聴者に低評価(結局は厳しめの評価をしているサイトの方が、いろんな見方をしているので参考になる。)されてしまうのは仕方がないと思う。

時系列シャッフルは何とか許せたが、{netabare}ストーリーに都合のいいように主人公を復活させてしまったし、最後まで謎だった部分が解明されないまま終わってしまった{/netabare}ので、脚本も上手く描かれていたようには思えなかった。
{netabare}サビ風の原因が鉄人{/netabare}というのはエンディングのネタにするにはシンプル過ぎるし、環境汚染やウイルス関連に絡ませるとか響天動地、錆喰いの秘密に迫る奇を衒う内容にしてもらいたかった。
それから内容が単調だったので"チロル"をもっと話に絡ませた方が良い出来に仕上がっただろうし、見た目も中身も中高生をターゲットとしたジャンプアニメ作品のような作りになっているので、原作改変するなら対象年齢をもっと幅広く取れる工夫が必要だったと思う。

作画は最後の方気合が入って描かれていたが、同じくらいのクオリティを保てれば4.0点くらいは付けられたけど、弱い部分が散見されたので-0.5点。

声優の鈴木崚汰さんは声がマッチョでカッコよく、JUNNAさんのOP曲はやはり良いね。(2度目)

総評するとストーリーが良いと全体が良く見えるのでもっと上の点数を付けられたが、期待はしていたけど凡庸な作りに終わってしまい、期待を超えることができなかった今一つ物足りない内容の作品でした。




以下は過去レビュー

{netabare}3話目まで観た感想を言えば世界観や設定が分かりづらく、ストーリーに入り込めなかったイマイチよく分からない作品。

東京が爆心被害にあって消滅したのは初回冒頭を観れば分かるけど、それが原因で錆び風が発生しているのか、どういう仕組みで錆び風が起こるのか、爬虫類や海産物がなぜ生息しこれらは錆び風の被害に合わないのか、錆び風の被害にあってない人はどの様にして身を守ったのか、日本なのになぜ砂漠化しているのかなど、不明な部分がたくさんありすぎてどんどん話が進んでしまっているため、説明不足感が否めず、今のところは首を傾げながら作品を観るしかないです。
YouTubeとかで話題になってる時系列シャッフルなんて原作改変も甚だしく、独善的な考えで論外 。

作風は確かに言われてみればドロヘドロだけど、砂ぼうずみたいのが出てきたり、AKIRAに出てくるバイクのようなのが出てきたり、主人公がジャンプアニメ作品に出てきそうなキャラクターだったりと、いろんなものが混在していて目新しいものが感じられませんでした。
ビスコの相棒のジャビが攻撃被害を受け負傷したので、仕方がないからミロを連れて旅立つ展開もありきたりで、途中で内容が読めてしまい捻りがなく面白味に欠けました。

作画も突然巨大キノコが発生して危機迫る展開になるかと思いきや、ただキノコがでかいというオチだけで終わってしまったし、ロングボウアパッチのような攻撃用フェリが出てきて迫力のある戦闘シーンの展開を期待してみれば、PSYCHO-PASSや20年も前の攻殻機動隊シリーズに比べると、ミサイル攻撃がロケット花火みたいで全体的にチープな出来で全然でしたorz。

声優は筋トレオタクで赤星ビスコ役の鈴木崚汰さんは芯の通った太い声でかっこいいと思ったけど、 ミロ役の花江くんはいつもの声の演技で、どこかで聞いたことある声だよねーと旨みが感じられず、もう少し演技を変えてもいいのかなと思ったりして...。

OP主題歌はJUNNAさん。タイトルに"風"、歌詞に"サビ"というフレーズが入ってるので起用されたと思いますが、作品によって合っている曲と合っていない曲がある方だなと感じていましたが、今回は合っていたと思います。良かった。
EDの"咆哮"、ミロとビスコのデュエット...う~んイマイチ.....

総括するとこれといって魅力的に感じられるものは現時点ではないという結論になり、原作が各賞を受賞してきた経歴を感じさせない内容の出来で、あと2、3話ほど観て同じ作風が続くようなら視聴断念してもいいのかなと思ったのが率直な感想です。

{netabare}ていうふうにレビューされたら評価している人は嫌ですよねー、というお話。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

二人のアカボシ

文明崩壊後、全てを錆びつかせる”錆び風”が吹く、荒廃した日本を舞台に、
“キノコ守り”の少年・赤星ビスコと、町医者の美少年・猫柳ミロの旅路を描いた
同名ライトノベル(未読)のアニメ化作品。

【物語 3.5点】
原作1巻分の内容をジックリ1クールで。

序盤3話こそ、トリッキーな時系列前後もあるが、
後は古き良きディストピアを驀進する
アウトロー冒険譚が淀みのないペースで繰り広げられる。

掛け合い含めたノリは良くも悪くも旧世紀末のアクション映画風味。
いつも血塗れなアイツ、ま~た死に損なったのかw
やっぱりラスボスはイカれているのかw
ま~た最終決戦前に{netabare}美女とキス{/netabare}するのかw
洒落たセリフで煙に巻いているけど、これって結局オマージュと称したヒット作からのパクリじゃないかw
芸が無いなと苦笑しつつ、内心は興奮しながらTVロードショーを鑑賞していた
あの頃を思い出しますw
こういうノリが許容できるか否かが折り合いのポイント。
私は、何もかも皆懐かしい……という心境で終始楽しめました。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・OZ

聞き慣れない制作会社だが、
陣容は碇谷 敦監督が『ID:INVADED』制作時のメンバーで固めたとのことで、
作画ソースは潤沢ではないが、チームワークは良好だったのか、
工程管理不足による乱調はあまり見られず、
海獣が空を舞う等、尖った世界観の再現に注力できている。

幼少時、動植物、魚、きのこ等の図鑑の写真イラストに、
メカニックの精密さに通じるトキメキを感じた方には刺さるデザイン。
エスカルゴ空機とか最高じゃないかw

銃火器よりも、“キノコ守り”がキノコを咲かせる菌糸を仕込んだ弓矢が上位に来る。
燃費、戦費を無視したバイク、戦車と巨大生物、古代兵器との乱戦。
など戦闘シーンもマニアックだが私は好き。

世間で、右肩上がりの不揃い手書き細字フォントが猛威を振るう中、
ゴツい毛筆調のタイトルフォントや、
太字ゴシックの“群馬”看板などを譲らないのもツッパってます。


【キャラ 4.0点】
“キノコ守り”ビスコだの、町医者・ミロだの、{netabare}チロル{/netabare}だの元気が出そうな菓子名で、
アクが強いメインキャラを固める。
入れ替わりの激しい菓子業界でしぶとく生き残っている菓子名でもあり、
その点からも懐古の主張を感じます。

無敵の最強(恐)アウトロー・ビスコの猛進を、
ひ弱だったミロが知識と医術で視界を補いつつ共闘している内に、
染まっていくのも凸凹バディの典型。

ミロの姉御で凶暴ライダーでもある忌浜警備団長パウーが執拗にビスコを追跡する内に……。
というのもお約束の流れ。


生物では、横歩きより前へ突進する進化を選んだ巨大蟹・アクタガワの“暴れ馬”ぶりが強烈w
上に跳ぶためのジャンプ台でもあるエリンギと合わせ、
動植物ですら下や横道を拒絶して、諦めが悪過ぎるアウトローの生き様の熱量アップに貢献。


【声優 4.0点】
主人公ビスコ役の鈴木 崚汰さん。
個人的には『かぐや様~』の石上会計の草食系な演技の印象が強く、
無頼のアウトロー熱演は新鮮。終盤のバトルなど敵よりビスコの方が鬼気がありました。
ただ、恋バナにはウブなビスコ。動揺する声が可愛かったですw

相方ミロ役の花江 夏樹さん。
優しい町医者さん→空中から弓で狙撃する武闘派へと変貌していく成長度合いを、
声の変化を付けて好表現。最後はどっちがビスコか分からない程ドスが効いてましたw
患者をちゃんと叱れる医者こそ名医です。


彼らに対峙するのが、忌浜県のブラック知事・黒革役の津田 健次郎さん。
クライマックスでは{netabare}テツジンのうめき声{/netabare}までカバーするボスキャラぶり。
ネットリと憎悪を煽る挑発的な声で、メイン二人の怒りの演技をスムーズに引き出す。


シャビ役の斎藤 志郎さん。
荒涼としたディストピアには、ベテランの濁声(だみごえ)のスパイスが欠かせません。


【音楽 4.0点】
劇伴は椿山 日南子氏が多彩なジャンルを駆使して、
文明崩壊後の日本の無国籍感や、心情曲まで幅広くフォロー。
椿山氏に背中を任せた上田 剛士氏が
ハードなロックやテクノを剥き出しにして、思う存分暴れ回るコンビネーション♪
{netabare}最終話ED{/netabare}でもある「ぶち抜け!」辺りは中々のアドレナリンブースターぶり。

OP主題歌はJUNNA「風の音さえ聞こえない」がロックサウンドでディストピアに殴り込み♪
この方どこかで……と思ったら、『まほよめ』OP歌手だったのですね。
曲調、違うから分かりませんでした。意外とロックがお好きなんだなとw
挿入歌「フラクタル」ではバディの結束が深まる瞬間を詩的なロックで捉える。

ED主題歌はビスコ&ミロ「咆哮」
人情ノスタルジー歌謡曲?でデュエットしているのを聞いている内に、
脳裏に浮かんで来たのが、レビュータイトルだったのですが、
この曲、覚えている方どれ位いらっしゃるのでしょうかw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 26

00654189 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

最低レベルの改悪

一体何を考えてメチャクチャに時間を前後させてるのかと思ったら、youtubeで監督が「1話でミロを出すためです!1話2話は僕がコンテもやってて!」と得意げに語っていた。原作ファンに同情すると同時に、この監督に台無しされたのが自分の好きなアレやアレじゃなくて良かったと思う。最低のアニメ化。

3話追記
本格的に終わってる
もし原作通りやってたら

・1話でビスコが名乗る
・1話でアクタガワもスナカバ部隊もエスカルゴも全部出る
・1話から戦闘てんこ盛りの派手な回になる
・1話で「エリンギに錆やっとけ」でキノコと錆の関係を示唆できる
・どうしてもミロ出したいならアニオリで30秒ぐらいミロの出番作ればいい

完璧な1話だったじゃん
このアニメのスタッフは一体何のために時系列シャッフルしたの?

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

74.0 3 師匠で清々しいなアニメランキング3位
怪物事変(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (311)
1131人が棚に入れました
古来よりこの世の影に潜み、人に見つからぬよう、人と関わり合って生きる“怪物"(けもの)という存在。彼らの多くは人間の世界に適応し、社会に交じり生活していた。しかし現代では、人と必要以上に深く関わろうとするケースが多数報告されるようになっていた。探偵事務所を営む隠神は、そんな“怪物"たちが起こす怪事件のうちの一つを追い、片田舎のとある村を訪れる。そしてそこで夏羽という少年に出会う—

声優・キャラクター
藤原夏海、花江夏樹、村瀬歩、諏訪部順一、小野大輔、花守ゆみり、花澤香菜、下野紘

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良い意味でのマイナー感と丁寧な作りのショタアニメ。ボ卿「君たちは実に可愛いですね」。

 薄い本が欲しい…、そう思わせてくれる作品はあまりないのですが、本作は珍しく終始そう思わせてくれるキャラ力があった。



 薄い本が欲しくなるのは、私としては媚び過ぎてはアカンし、かつ作風が明るすぎだったり、全体的にそういう風には見たくないキャラや関係性だとそうは思わない。


 本作は、全体的な作風のダークさ+マイナー感と、同時にキャラがデザインも含めてしっかり生きた物になっているし、関係性を1クールかけてしっかり構築しているし、キャラクター性の土台をしっかり据えるのに使っているのが好感が持てる。


 キャラクターデザイン的に、いかにも腐女子に媚びました的なセンスだとゲンナリな私ですが、本作は王道なオーソドックスなスタイルを抑えつつ、ちゃんとセンスを感じられるバランスがなかなかのもの、原作の絵が上手いんだろうが、キャラクターデザインの人が地味にセンスあるからこそ出来る芸当だろう。


 本作は珍しくショタキャラが多い作品だが、みんな被らないで一人一人が弱さや駄目さも含めて可愛らしい。エグいそれぞれのバックグラウンドも単なる味付けじゃなく、キャラクター性に落とし込めているから◎。


 主役のカバネの悟りキャラ、というか心がまだ存在していないような状態から、みんなとの関係性の中で心が出来ていく過程は王道でまた良し!。やたら感動げじゃなく、ちょっとギャグっぽく描く照れ隠し感もいいじゃないか。


 少ない女子キャラのコンと綾の存在も無碍にできない。コンは大谷育江さん感があって花守さんの新たな一面を見たし、綾のメスガキ感の素晴らしさは薄い本必至!。



 全体的に見ると傑作ではないが、良心的に丁寧に作られてる感じが好感を持たせる佳作である。まだセットアップだから本格的に物語が動いていくであろう2期が早く見たい。


 数少ない大きな不満点は、石田さんをあんまり大したことない悪役に使ったこと。天下の石田さんやで!、全ての黒幕か、最強クラスの敵に使わんかい!。子安さんとかもだが、お歴々を安く使わんといて。ヤングさんじゃないが「しょ〜もない役で呼ぶんやないぞ!」。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 32
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ザ・少年マンガ!(妖怪退治系)

決して、別に馬鹿にしてる訳じゃありませんよ~(笑)

まさしく、正統派の、「熱血少年王道アニメ」っていう、
そんな感じの作品になりそうだという意味の
タイトル付けなんです。

王道少年アニメ要素その①
主人公が、{netabare}半妖の少年で、かなり高い戦闘能力と、
その力を封印する妖具を携行しているって設定。{/netabare}
CVは藤原夏海さんですけど、女の子の役もいいけど、
藤原さんは、やっぱり少年役がはまりますねー(#^^#)

王道少年アニメ要素その②
妖怪退治系{netabare}バトル+ホラー&ちょっとスプラッター
ここは非常に期待したいところですね!
腕力バトルは初回からハッスルしてくれてますけど、
鬼滅みたいな心理バトルとかも楽しめそう(^_^){/netabare}
やっぱり少年マンガといったら、バトルとホラーは、
欠かせませんね!

王道少年アニメ要素その③
主人公の少年と、よきライバルであり、かつ仲間となる、
そんな感じの、{netabare}やはり妖怪の血を引く子が出てきます。
ツンの方の子が主人公と同い年ぐらいなんで、
いろいろと張り合ったり、ぶつかって喧嘩したり、
お互いの危機一髪のときに助け合ったり、
協同して難敵に挑んで戦ったりするんだろうなぁ。{/netabare}
ショタ要素ありで、そういうのがお好きな方にもハマりそうですww

王道少年アニメ要素その④
少年を導く{netabare}クールで頼りになる師匠の存在。
探偵事務所の所長さんですが、この方も半妖で、
妖怪の起こす不審事件を専門にしてるご様子です。{/netabare}
これまたCVが諏訪部さんです。
この方、今期何本アニメ出演されているのでしょう?
この作品では、低めの二枚目声で演じていらっしゃるけど、
大車輪の大活躍ですね!

王道少年アニメ要素その⑤
少年向けライト風味{netabare}お色気キャラ(≧▽≦)
ここはまだ、どうなるのかは未知数なんですけど(笑)
日笠さんや上坂さんはそういう役、実績も豊富でこなれてますけど、
花澤香菜さんや花守ゆみりさんがCV出演されるようなんで、
そういう展開になるなら、新鮮かな?ってww{/netabare}
きっと、そのあたりは押さえていくのでしょうねww

まだ1話観ただけですけど、
作画もわりと綺麗だし、
今後の展開、意外と言っては失礼なんですけど、
次週の第2話からも、
楽しく視聴できそうだと、期待しています!!


観終わりました!
{netabare}少年アニメなんだけど、
それはそうなんだけど、
意外なほどに、熱かった!
そんな感じの作品。
そう思ってしまいました。
メインキャラひとりひとりのエピソードの展開もしっかりしていたし、
この感じのまま、
夏羽君のエピソード、
続きでじっくりと鑑賞したいな!
そう思えた作品です。
2期やってくれるの、待ってます(^^♪{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 30

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

現代社会を舞台にした伝奇物。読みは「かいぶつ」じゃないよ、「けもの」だよ!

==[下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。]==
原作漫画の掲載誌は「ジャンプSQ(スクエア)」だったかと思います。第1話でアニメ化されてる部分の原作は既読です。たぶん、放送クールのどこか途中で未読箇所に入るんじゃないかと思います。

作中では「怪物(けもの)」と呼ばれていますが、要は妖怪変化の類ですね。そういった物が原因と思われる事件を扱う、表向きは探偵ということになっている隠神(いぬがみ)さんに拾われた日下夏羽(くさか かばね)くんが主人公です。

第1話は夏羽の故郷に依頼を受けた隠神がやってきて、いろいろあって探偵事務所に合流するまでの話ですね。

作品の性質上バトル要素はありますが、基本的には普通に格闘や武器を使用しての戦いになるので「目からビーム」みたいなことにはなりません。

作画やキャストの演技などアニメとしての出来はアニメ化の要求レベルはちゃんとクリアしていると思います、というかまあまあ良かった方でしょうか。

流血とかは多少あるので、そういうのが苦手な人には向かないかも。
==[第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。]==

2021.3.29追記:
最終話まで視聴終了。タイトル回収したところで、想定に反してアニメ化部分は全て原作既読(単行本だとたぶん6巻の途中くらい)でしたがペース配分的にシリーズ構成なども適切で、アニメ化自体の出来は大変良かったと思います。

怪しい原作改変などもなく、アニメを観た人が原作を読んでもキャラクターデザインなども含めて違和感は全くないと思います。

状況としてタイトルの「怪物事変」を含めて事情がいろいろわかったところで夏羽たちが東京を離れることになるという、話の区切りとしてはなかなか良いタイミングで1クール終了の原作付きアニメ作品としてはほぼ満点の出来だと思います。

特に何の予定も聞いていませんが2期目も問題なく制作できる終わり方でしたし、原作の販促アニメとしても文句なしです。まあ、もうちょっと続くと派手なアクションシーンとかもあったんでしょうが、それはそれ。

余談: 直接関係ないけど本作と同一クールのEX-ARMとか原作からアニメ化の出来を比べられるとめっちゃかわいそう…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 31
ページの先頭へ